1日目
9月9日に都立産業貿易産業センターで行われた秘封倶楽部オンリーイベントに参加し、
京都秘封ランドスケープの作者、心太さんに挨拶をさせていただきました。 とても気さくで面白い方でした。
他にも色々な方とお話をさせていただき、イベント終了。
さてイベントの興奮冷めやらぬ9月10日夕方、東京某所にメンバーが集合。
イベントの戦利品を渡したり読んだりしながら計画を立てます。
夜行バスで一路京都へ。
(少女爆睡中…)
気付いたら京都にいました。
前回より少し遅れて午前7時に京都駅前到着。
天気予報だと晴れるはずでしたが、朝食を食べてる間に気付いたら雨が。
早く止んでくれることを願いつつ、今回は市バス一日乗車券だけを購入します。
午前8時、1日目スタート。
今回も北から廻っていきます。
まずは205番の市バスで京都駅から河原町今出川まで移動。
すぐそこの賀茂大橋で、鴨川デルタランドスケープの写真を撮りなおします。
前回よりも元絵の構図に近い…かも。
夕暮れ時に撮影したかったのですがスケジュール的に合わなかったので断念。
雨が弱まってきていたので徒歩で川沿いを通ってそのまま北、河合神社へ向かいます。
神社工事中…。 おまけに雨も強くなってきてテンションが下がる。
とりあえず人が来ないうちに入口で撮影。河合神社ランドスケープです。
工事さえしてなければ完璧だったのにっ…!
お参り。 誰もいない境内に雨の音が響き渡ります。
河合神社の境内には貴布禰(きふね)神社が本宮摂社としてあり、貴船神社と同じく高龗神(たかおかのかみ) が祀られています。この神様は雨や水を司る神様ということなので、雨が止むようにお祈りをしておきます。
何故こんなところに貴船神社があるのかについては、貴船神社を創建し、「きふね」という地名の元になったとも言われている(詳しくは貴船神社の公式HP等参照)のが河合神社の祭神でもある玉依姫命、ということでその関係なのかなと思います。確証はありませんが…。
さらに森の中を歩いて北上、下鴨神社へ向かいます。
ちなみに下鴨神社の境内に広がるこの森は「糺の森」と呼ばれています。前回のまとめをしている時に、糺の森をネタにしようか迷って結局しなかったのですが、秘封ファン的にはネタになるかなと思いまして一応写真を。
糺の森で逢いましょう。
この参道、歩いてくると意外と長いです。まさに絶好の散歩コース。賀茂御祖神社に到着。河合神社でのお祈りが早くも効いたのか、この辺りから空に晴れ間が見え始めます。
お参りをすませ、一応写真を撮りなおしに向かいます。
賀茂御祖神社ランドスケープ。前回よりそれっぽいかな…ほとんど変わりませんが。
この看板にある通り、この場所は御手洗(みたらし)社と言って、みたらし団子の発祥なんだとか。
ちなみにここに祀られている瀬織津姫命という神様は厄除けや水の神様ですが、宇治の橋姫神社に祀られて橋姫と習合されていたり、厄除け、祓神としては禍津日神(儚月抄で霊夢が降ろした神様)と同一視されることもあったりと、東方的にも中々関係のある神様だったりします。
秘封るる部だと八咫烏や依姫関連として紹介されている下鴨神社(&河合神社)ですが、他にもネタがあってちょっと驚き。
今回は軽く回って下鴨神社は終了。
下鴨神社前で1番の市バスを拾い、今宮神社へ向かいます。
佛教大学前で下車。普通に行くなら少し手前の船岡山で下りてすぐ横の交差点から鳥居をくぐって真っ直ぐ歩けばいいのですが、うっかり降りるのを忘れてしまったため折角なので以前とは違うルートで行ってみることにします。とはいえ佛教大学前からでも今宮通りをまっすぐ行けば着くのでそんなに変わらないのですが。
そして完全に天気が回復。このとき10時半なので、結局朝のうちしか雨に降られませんでした。
お参りをすませ、境内を観て廻る前に目的のお店へ。
名物あぶり餅の店、一和。 平安時代(1000年)創業、現在25代目という老舗中の老舗。
お店の方曰く、「今まで続いてる中で日本で三番目に古いお店」とのこと。建物は一番古いもので元禄(約300年前)のものが使われているというなんとも凄いお店。
前回写真が撮れなかったので今回はお店の方に許可を頂き撮影。今宮ランドスケープです。
病除け厄除けにご利益のある名物あぶり餅。正式名称は勝餅。漢字にすると阿ぶり餅。阿だけ漢字なのは、万葉仮名が残っているんだそうです。この情報を聴いたとき一瞬期待しましたが、阿求とは一切関係がないようです。(むしろ阿の字だけで連想するほうが(ry)
さらにこのお店、床下には「まいまい井戸」という井戸があり、見せていただけるとのこと。まいまい井戸とは地面にすり鉢状に穴を掘り側面に螺旋状に階段を設け、さらにその底部から穴が掘られている井戸のこと。京都にはここと、小野小町が化粧に使ったと伝わる随心院の二か所にしかありません。
撮影の許可をいただき、中に入らせてもらいました。
狭く暗いので慎重に。
底部。底には今も綺麗な水があります。
色々お話を聴いたところで今宮神社へ戻ります。
前回来たときは境内をじっくり廻る時間がなかったので今回はちゃんと視て廻ることに。
本殿。 両サイドには絵馬が飾ってあるのですが、何故か某アニメーションのアニメの絵馬が大量に。もしかして聖地なんでしょうか。
祀っている神様は大己貴命(おおなむちのみこと)、事代主命(ことしろぬしのみこと)、そして奇稲田姫命(くしなだひめのみこと)。さらに悪疫退散のため、疫神を鎮めるためという神社の起源もあり、本殿横の疫社には素盞鳴命が祀られています。ちなみにスサノオの嫁が奇稲田姫だったりします。
境内には他にも、
ツクヨミ様を祀っている月読社や、
倉稲魂大神(うがのみたまのおおかみ)、猿田彦大神(さるたひこのおおかみ)を祀る地主稲荷社などがあります。両神とも天孫降臨に関わる神様ですが、ここでは神社の社地を守護する地主神として祀られています。
東方ネタに結び付けようと思えば他にも色々ありそうな今宮神社。人も比較的少なく見どころも多いのでおすすめです。
何時の間にか12時になっていたので、昼食をとるため船岡山のバス停まで戻り目的の店まで向かいます。
205番の市バスに乗って北野白梅町まで。そこから徒歩で北野天満宮の近くのとある和食屋へ。さて何故わざわざ昼食をまとめにいれたかというと、
yasuの希望でこれを食べにきたからです。
詳しくはたわらやうどんで検索。要するに極太のうどん。
注文時に残り二人分しかないと言われてしまったので、僕は親子丼でした。
味は「出汁がきいてて美味しいけどうどんではない」らしいです。
昼食時に秘封るる部を眺めていたら北野天満宮以外にも近くに東方的スポットがあるのを見つけたのでそちらへ。
天満宮の参道の左側にある、北野東向観音寺です。
東向いてるから東向観音寺なんだそうです。
境内には「土蜘蛛の塚石灯篭」があるということで、
真中の屋根が付いてるのがそれ。
この塚を発掘した時の遺物である灯篭の「火袋」を持ってた人が祟られたのでこの寺に奉納したもの。だから案外小さいんですねこれ。
早めに切り上げて、次の目的地である蓮台墓地ランドスケープ地点へ向かいます。
203番の市バスで千本今出川まで行き、そこから206番に乗り換えて千本鞍馬口で下車。バス停から目的地まで歩きます。目的地に近づくにつれて、何となく違和感を感じつつもそのまま歩いて到着。おかしい、墓地が見えていたはずなのにどこにもなくなっている…。
そして墓地そのものはちゃんと残っています。
ということは、蓮台墓地ランドスケープは…
こちら。
……コンビニ建設により、見事に撮影不可能になっていました。
とりあえず以前の場所であることを確認してからツイッターでそれとなく通知。
諸行無常とはまさにこのこと。(違
幻想入りしてしまったものは仕方ないので、すぐ横の上品蓮台寺に向かいます。
聖徳太子が創建したと伝えられる、蓮台野の入口の寺。
周囲が市街地になった今でも、三大葬送地であった名残か、周りには墓地がいくつかあります。非観光寺院ですので、訪れたからといって何かあるわけではありませんし、勿論騒いだりするのも厳禁です。念のため。
土蜘蛛の塚があるらしいので、確認しに行きます。
境内入って右手に進んだところの墓地の奥、写真中央の木の下が土蜘蛛塚のあった場所とのこと。
残念ながら今は木と看板しかありませんでした。
本当の場所はここじゃないようす。
一通り境内を廻った後、前回スルーした船岡山に登ってみます。
つらそう。
と思ったら10分もかからずあっさり登頂。
そしてあっさり登れた割には絶景。
京都タワーまで見えるぜ!
雙ヶ岡も見えます。
頂上で休憩してから下山。
前回も利用した、船岡温泉に入りにいきます。歩いて15分くらい。
再びの船岡温泉。営業は大正時代からというレトロ感溢れる銭湯です。以前も書きましたが何も持ってなくても入れるうえに、サウナや露天風呂もあるので本当にオススメ。
脱衣所の周りには透かし彫り。
そして天井には天狗が。この銭湯が鞍馬口にあることから鞍馬の天狗が彫られているんだとか。さらには様々な柄のタイルなど、全体的にいかにも大正~昭和初期な雰囲気が漂っています。ちなみに男女湯が日替わりなので、日によって見られる透かし彫りや露天風呂が変わります。
風呂上り、温泉の出口につながれていた猫に挨拶をし、バス停まで歩きます。少し早いですが、今日の行動は切り上げて今回の宿へ。
ここで心太さんに蓮台墓地幻想入りの報が届き、後で直接確認していただけるとのことでした。
京都と言えばなか卯だろう、ということでなか卯で夕食をとり、